REBORN 2 , 2020 , 162.1 x 162.1cm , acrylic on canvas

__まず、お聞きしたいのが香菜子さんの作品についてです。

香菜子さんの作品に内包されたものに関して、私個人的にですが、共通して人間の欲求や生きてく中で持て余している気持ち、くすぶっている気持ち、けだるさ、そのような中で生まれる悲しみだったり、または希望だったり、情熱、衝動、それから香菜子さん自身の中で日々のお仕事、プライベート、生活の中から生まれる喜びやフラストレーション、頭をよぎる過去の情景、などなど上手く言えないのですが、そういった言葉にできないような気持ちを取り込んで、表現されていると感じました。

(佐々木)

はい、まさにそうです!

__作品に共通して、核となる物、本質となる根っこのような物、がしっかり存在して、その中で枝分かれするように「シリーズ」ごとの振り分けをご自身の中でされていると考えました。

今の私の認識があっているか不安ですが、その振り分けというか、今回の個展でも発表されている、「REBORNシリーズ」、「nadelシリーズ」「mosaicシリーズ」、それから「fragmentシリーズ」その他、今回出展している作品以外の「portraitシリーズ」「妄想植物シリーズ」

につきまして、コンセプトや作品に込められた思い、制作の背景など、改めてお聞かせいただけますでしょうか。

はい、おっしゃったように作品の全体像は基本的に自分が感じてきたもの、発散していきたいもの、そういったものを表現したいというところから私の作品はできていて。

愛とか性的なものだったり、生きる力だったり、全て「欲求」というか...。

まぁ欲求という言葉が一番しっくりきますね。

食欲とか、生きる欲求、行動欲もありますし、いろんな意味の欲求が含まれています。

__生きていくうえで、例えば「見たい」「聞きたい」とか…

 

そうそう、負の感情に伴う欲求だけではないなと思っているので、そういう欲求がいろんなシリーズで枝分かれしていて作品になっているという感じです。

 

その中でREBORNシリーズは昨年、コロナ禍が始まった中で作品ができてきたのですけれども、何と言いますか、生命力がどんどんマイナスの方に向かってしまう現実のようなものがずっと続いていて、その中で、「みんなに力を与えたい」とかではなく、ふつふつと、やっぱり生きるってすごいこと!という気持ちが自分の中で湧いて。

そして生命力が増していくこと、変化していくこと、止まらない事の大事さ、という気持ちが細胞分裂し増殖していく様子にすごく繋がるなと強く思うようになり。

もともと私の作品は青い作品が多いのですが私の中の青い細胞がどんどん増殖していて、新しい世界を広げることや、生活とか意識を変えることも細胞分裂によって新しく生まれ変わることと重なるなぁ、、

そういうことを表現したいと思って始まった作品です。このシリーズはアクリル絵の具と水のみで作っているんですけど、実際乾いてからしか見えないものも出てくるので、そういう変化してわかる物も細胞分裂のひとつだなと。それを活かした作品にしていきたいなと思いながら、REBORNシリーズは生まれました。

__納得というか、制作背景がすごくすっと心に入ってきます。

プラスの感情が原動力になっている、とても力強い作品ですね。

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